21世紀の測量業務について

 2002年(平成14年)41日新しい測量法が施行になりました。GPS衛星を利用した汎地球的な測位システムの確立により、従来の地上法による測量体系を修正しつつ新しい世界測地系への移行がなされました。この新しい世界測地系は、“日本測地系2000と呼ばれます。

 現在(2005年)、国内に約1200点の“電子基準点”が、国土交通省により設置され、連続観測を行っています。この観測データは、インターネットで一般測量者に公開(無料)されています。GPS測量することにより、この電子基準点を基準として、土地(や建物)の位置を極めて高精度(地上での位置誤差1〜2cm程度)に特定することが出来ます。2002年度以後の公共測量は、新しい世界測地系“日本測地系2000に基いてすることになりました。


 土地家屋調査士業務に於いても例外ではなく、これに対応していく事が、必要だと思います。確認をした筆界(境界)について、恒久的境界標識を表示するだけでなく、新しい測量技術の進歩に対応した高精度な、新しい座標値で登記するように努めることが大切です。ただ土地家屋調査士の業務に於いて同様に大切なことは、依頼者や相手の方の立場に立った公正な立場での、確かな筆界(境界)の探求であり、その上での正確な測量であることは言うまでもありません。